2021年9月10日15時00分 ~ 2021年9月17日20時59分
初となる「フォーチュンカグラ」のイベント。
「フォーチュンコイン」を集めてボックスガチャを引いていきます。
全ての報酬は37700枚で獲得できるので、そう多くの周回は必要無い。
イベントPt・ハイスコアではランキング報酬があるので、
またいつものように1万位以内を目指して頑張ることになる。
今回はボーナスミタマカードを編成しにくい。
ガチャでSRの永琳だけでも手に入れておきたい。
それからまずはボックス報酬である「月影を舞う」の獲得を目指そう。
イベント楽曲である「Help me, ERINNNNNN!!」はスペルブレイクをしても時間は長め。
他の短いボーナス曲で周回するのが良いだろう。
※ヒロインは強化しています。
EXTRA、Sランク、+180%編成。 SSR鈴仙の枠はSSRこころ・R輝夜・R永琳・R里乃でも代用可能。
この編成ではスペルブレイクが出来ないため、スペルブレイクを狙う場合は下記の+170%編成となる。
EXTRA、Sランク、スペルブレイク用の+170%編成。
+180%編成のSSR鈴仙をSSR妖夢かSSR菫子に変更する(※深化5以上必須)ことで、
このようにスペルブレイクが可能となる。
———————————————(以下は9/14 ガチャ追加以前の情報)————————————————–
EXTRA、Sランク、+150%編成。 R輝夜の枠はR永琳でも代用可能。
この編成ではスペルブレイクが出来ないため、スペルブレイクを狙う場合は下記の+140%編成となる。
EXTRA、Sランク、スペルブレイク用の+140%編成。
+150%編成のR輝夜をSSR妖夢かSSR菫子に変更する(※深化5以上必須)ことで、
このようにスペルブレイクが可能となる。
EXTRA、Sランク、+120%編成。
これに「兎騒がせな月の姫」を入れれば最高となる150%編成になる。
EXTRA、Sランク、+105%編成。
スペルブレイク編成(ショット900、ダメージ×9)
EXTRA、Sランク、+110%
スコアアップスキルなし・オートでSランクを取れる総戦力の目安
難易度 | 通常クリア | スペルブレイク |
---|---|---|
EASY | 90200 | 101200 |
NORMAL | 78600 | 86000 |
HARD | 68200 | 75400 |
EXTRA | 61200 | 69100 |
LUNATIC | 53900 | 63300 |
難易度 | 通常クリア | スペルブレイク |
---|---|---|
EASY | 84300 | 123000 |
NORMAL | 74500 | 101600 |
HARD | 67800 | 95500 |
EXTRA | 59900 | 90600 |
LUNATIC | 56200 | 85800 |
楽曲名 | 属性 | 時間 | SB 時間 | E | N | H | EX | L |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
紅星ミゼラブル~廃憶編 | Ro | 2:00 | 1:56 | 9 | 13 | 18 | 22 | 25 |
絡繰りドール | Co | 2:14 | 1:58 | 7 | 14 | 19 | 24 | 28 |
黄金航路 | Em | 2:16 | 1:44 | 7 | 11 | 16 | 20 | 27 |
Help me, ERINNNNNN!! | Ro | 2:17 | 2:01 | 5 | 10 | 16 | 21 | 27 |
楽曲名 | 属性 | 時間 | SB 時間 | E | N | H | EX | L |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
チルノのパーフェクトさんすう教室 | Ro | 2:12 | 1:57 | 5 | 10 | 19 | 24 | 28 |
有頂天ドリーマーズ | Em | 2:11 | 1:47 | 6 | 12 | 16 | 21 | 25 |
下克上々 | Co | 2:19 | 1:34 | 8 | 14 | 18 | 24 | 28 |
Help me, ERINNNNNN!! | Ro | 2:17 | 2:01 | 5 | 10 | 16 | 21 | 27 |
楽曲名 | 属性 | 時間 | SB 時間 | E | N | H | EX | L |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Bad Apple!! feat.nomico | All | 2:16 | 2:08 | 5 | 11 | 15 | 20 | 26 |
明星ロケット | Em | 2:07 | 1:40 | 8 | 13 | 18 | 23 | 26 |
ゆけむり魂温泉Ⅱ | Ro | 2:05 | 2:08 | 7 | 13 | 17 | 22 | 27 |
Help me, ERINNNNNN!! | Ro | 2:17 | 2:01 | 5 | 10 | 16 | 21 | 27 |
楽曲名 | 属性 | 時間 | SB 時間 | E | N | H | EX | L |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Sweets Time | Ro | 2:21 | 2:18 | 7 | 13 | 17 | 23 | 27 |
POKER FACE | Co | 2:22 | 2:06 | 6 | 10 | 16 | 20 | 26 |
待チ人ハ来ズ。 | Em | 2:19 | 2:01 | 6 | 12 | 16 | 20 | 25 |
Help me, ERINNNNNN!! | Ro | 2:17 | 2:01 | 5 | 10 | 16 | 21 | 27 |
楽曲名 | 属性 | 時間 | SB 時間 | E | N | H | EX | L |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ひとつよがりの逃避行 | Em | 2:10 | 1:44 | 8 | 11 | 17 | 21 | 26 |
Scream out! | Co | 2:11 | 1:18 | 8 | 13 | 18 | 24 | 27 |
トランスダンスアナーキー | Ro | 2:14 | 1:38 | 9 | 14 | 18 | 24 | 27 |
Help me, ERINNNNNN!! | Ro | 2:17 | 2:01 | 5 | 10 | 16 | 21 | 27 |
楽曲名 | 属性 | 時間 | SB 時間 | E | N | H | EX | L |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
月に叢雲華に風 | Em | 2:16 | 2:10 | 5 | 12 | 17 | 22 | 25 |
儚きもの人間 | Co | 2:09 | 1:22 | 8 | 14 | 19 | 23 | 27 |
トランスダンスアナーキー | Ro | 2:14 | 1:38 | 9 | 14 | 18 | 24 | 27 |
Help me, ERINNNNNN!! | Ro | 2:17 | 2:01 | 5 | 10 | 16 | 21 | 27 |
楽曲名 | 属性 | 時間 | SB 時間 | E | N | H | EX | L |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
フラグメンツ | Em | 2:12 | 1:51 | 7 | 12 | 16 | 20 | 25 |
ナイト・オブ・ナイツ | Co | 2:10 | 2:05 | 8 | 14 | 19 | 24 | 27 |
トランスダンスアナーキー | Ro | 2:14 | 1:38 | 9 | 14 | 18 | 24 | 27 |
Help me, ERINNNNNN!! | Ro | 2:17 | 2:01 | 5 | 10 | 16 | 21 | 27 |
楽曲名 | 属性 | 時間 | SB 時間 | E | N | H | EX | L |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
郷愁のロンド | Em | 2:19 | 2:02 | 6 | 12 | 15 | 20 | 25 |
POKER FACE | Co | 2:22 | 2:06 | 6 | 10 | 16 | 20 | 26 |
トランスダンスアナーキー | Ro | 2:14 | 1:38 | 9 | 14 | 18 | 24 | 27 |
Help me, ERINNNNNN!! | Ro | 2:17 | 2:01 | 5 | 10 | 16 | 21 | 27 |
難易度\ランク | D | C | B | A | S |
---|---|---|---|---|---|
イージー | 15 | ||||
ノーマル | 20 | ||||
ハード | 24 | 29 | 34 | ||
エクストラ | 30 | 33 | 36 | 39 | 42 |
ルナティック | 30 | 36 | 42 |
※Dランクはスキップチケット使用と同じ
※イベントPtの計算はこちら→イベントPt
難易度\ランク | D | C | B | A | S |
---|---|---|---|---|---|
イージー | 10 | ||||
ノーマル | 13 | ||||
ハード | 16 | ||||
エクストラ | 20 | ||||
ルナティック | 20 |
・Ro(ロマン)属性
・蓬莱山輝夜
・八意永琳
・秦こころ
・爾子田里乃
・鈴仙・優曇華院・イナバ
※里乃と鈴仙は9月14日に追加
レア度 | ボーナス |
---|---|
N | +3% |
R | +5% |
SR | +7% |
SSR | +10% |
おでかけ名 | 基本報酬 | 大成功 | 超成功 | 合計 | 推奨戦力 | 時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Pt | コイン | Pt | コイン | Pt | コイン | Pt | コイン | |||
初級 | 15 | 15 | 10 | 10 | 5 | 5 | 30 | 30 | 15000 | 3時間 |
中級 | 25 | 25 | 15 | 15 | 10 | 10 | 50 | 50 | 28000 | 6時間 |
上級 | 35 | 35 | 20 | 20 | 15 | 15 | 70 | 70 | 40000 | 12時間 |
※超成功は大成功の分も加算
※イベントPtの計算はこちら→イベントPt
14回目まで全て取得に必要なコイン数は37700枚。
イベントPtと同値のコインを獲得するため、37700Pt獲得する必要がある。
報酬名 | 総数 |
---|---|
月影を舞う | 5 |
御霊石 | 300 |
夢見くじ券 | 10 |
夢見くじポイント | 200 |
ユメのしずく | 117000 |
感情石片 | 90 |
感情結晶 | 50 |
感情勾玉 | 15 |
感情宝珠 | 6 |
浪漫石片 | 90 |
浪漫結晶 | 50 |
浪漫勾玉 | 15 |
浪漫宝珠 | 6 |
瀟洒石片 | 90 |
瀟洒結晶 | 50 |
瀟洒勾玉 | 15 |
瀟洒宝珠 | 6 |
赤鈴 | 100 |
黄鈴 | 100 |
白鈴 | 100 |
黒鈴 | 100 |
順位 | 報酬名 | 個数 |
---|---|---|
1位 | 月影を舞う | 12 |
天蓋を砕く | 17 | |
昏き深淵の万華鏡 | 1 | |
深き水底の万華鏡 | 2 | |
強化の紫鈴 | 50 | |
2位 | 月影を舞う | 12 |
天蓋を砕く | 17 | |
昏き深淵の万華鏡 | 1 | |
深き水底の万華鏡 | 1 | |
強化の紫鈴 | 40 | |
3位 | 月影を舞う | 12 |
天蓋を砕く | 17 | |
昏き深淵の万華鏡 | 1 | |
深き水底の万華鏡 | 1 | |
強化の紫鈴 | 30 | |
4~1000位 | 月影を舞う | 12 |
天蓋を砕く | 17 | |
深き水底の万華鏡 | 1 | |
強化の紫鈴 | 20 | |
1001~10000位 | 月影を舞う | 5 |
天蓋を砕く | 10 | |
強化の紫鈴 | 10 | |
10001~20000位 | 月影を舞う | 3 |
天蓋を砕く | 8 | |
強化の紫鈴 | 5 | |
20001~50000位 | 月影を舞う | 1 |
天蓋を砕く | 5 | |
強化の紫鈴 | 3 | |
50001~100000位 | 天蓋を砕く | 3 |
100001~200000位 | 天蓋を砕く | 2 |
200001~3000000位 | 天蓋を砕く | 1 |
順位 | 報酬名 |
---|---|
1位 | 遠くて近し 夜空の故郷 1位の称号 |
2位 | 遠くて近し 夜空の故郷 2位の称号 |
3位 | 遠くて近し 夜空の故郷 3位の称号 |
4位~10000位 | イベントランキング上位の称号 |
10001位~500000位 | イベントに参加した証の称号 |
キャラ | セリフ |
---|---|
永遠亭 | |
輝夜 | はぁぁ……。だめだなあ。な〜んにも、やる気が出ない〜。 |
永琳 | 輝夜、どうしたの? このところ、ずっと外にも出ずに、ため息ばかりじゃない。 |
輝夜 | どうにも気持ちがふさいじゃってねぇ。ひと足遅い夏バテかしら。 |
永琳 | ふふ、蓬莱人の貴方が夏バテ?病気なんて無縁のはずなのに。 |
輝夜 | もう、からかわないで。こういうのは気持ちの問題なの! |
永琳 | はいはい。あ、そうだ。やる気が出ないなら、やる気の出る薬でも作りましょうか? |
輝夜 | そんな怪しい薬、飲みたくないわよー。あーあ、何か楽しいことないかなぁ。 |
永琳 | 楽しいことねえ……。 |
永琳 | あ、そうだ。もうすぐ十五夜だから、あれがあるじゃない。 |
永琳 | 例月祭。月の罪人である私たちの罪を償うため、満月のときに行うお祭り。 |
輝夜 | でも、あれって兎が餅をついたり、団子をお供えしたりするだけじゃない。 |
輝夜 | 私は、あまりやることないし、そんなに大きなお祭りでもないしねぇ……。 |
永琳 | ちょっと趣向を変えてみるのは、どうかしら?兎たちに芸をさせたり、料理を豪華にしたり……。 |
輝夜 | ……たくさん人を招待して、賑やかなお祭りにしちゃったり? |
輝夜 | いいじゃない、それ! よーし。今回の例月祭は、みんなを集めてお月見祭りよ! |
輝夜 | そうとなれば、準備を始めなきゃ。鈴仙! ちょっと、こっちに来てー! |
鈴仙 | はーい。お呼びですか? |
輝夜 | 例月祭に向けて、幻想郷中に招待状を出すわ。配ってきてくれるかしら? |
鈴仙 | え? あ、はい。我ら兎に、お任せください! |
輝夜 | それから……。あ、そうだ。招待客には、月に見立てた丸い物を持ってきてもらいましょう。 |
永琳 | 一応、例月祭だものね。それじゃ、お酒と料理の手配は私がやるわ。 |
輝夜 | 鈴仙、あっちで招待状の文面を考えましょう。たくさん人がきてもらえるようにしないと……。 |
永琳 | やれやれ……。忙しくなりそうね。 |
(暗転) | |
(スズムシの鳴き声) | |
(行き交う幽霊・人妖の姿) | |
鈴仙 | わあ……! 大盛況ですね、姫様!霊夢たちはもちろん、亡霊や鬼まで来てます! |
輝夜 | 招待状を練りに練った甲斐があったわね!お供え物も、きちんと持ってきてるみたいだし? |
輝夜 | ……ねえ、鈴仙。この、車輪にテープが巻き付いたような物体はなんだと思う? |
鈴仙 | さあ……。こっちの星座ごとに細い穴が空いた置物も、いったいなんなんでしょう? |
輝夜 | このレバーで動作するのかしら……。って、もう!丸い物とは言ったけど、みんなテキトーすぎよ! |
輝夜 | こんなの、どうやったら月に見立てられるのよ。遠目に見ても丸くないじゃない! |
鈴仙 | あはは……。でも色んな物が集まったからか、皆さん楽しんでるみたいですよ。 |
鈴仙 | ほら、あっちの方では、お酒を飲みながらお供え物の品評会が始まってますし。 |
輝夜 | うーん、まあ酒の肴になってるのなら、いいか。あとは、盛り上がる余興でもほしいところね。 |
鈴仙 | まあまあ。お月見祭りなんですから、真ん丸のお月様さえあれば……って、あれ? |
輝夜 | ん、どうしたの鈴仙? |
鈴仙 | ひ、姫様! 空を見てください!月が、月が ……! |
輝夜 | なに? 月がどうしたって……、え、えええっ!? |
輝夜 | さっきまでは確かに出ていたのに……。満月が……月が……。 |
輝夜 | き、消えた……!? |
キャラ | セリフ |
---|---|
永遠亭の庭 | |
輝夜 | そんな……、空に、彷徨月しかないわ。満月が消えるなんて、どういうこと? |
輝夜 | 雲なんて一つも出てないし、まだ月が沈むような時間でもないのに! |
鈴仙 | わ、わかりません……! |
(招待客のざわめき) | |
永琳 | 姫!鈴仙! |
輝夜 | 永琳! 空は見たわね?いったい何が起きているの? |
永琳 | 私にもまだ……本当なら月は今頃、東南東の方向、高度約30度の位置にあるはずなのですが。 |
永琳 | 自然現象ではないことは確かです。いったいどうして……ん? このガラクタの山は? |
鈴仙 | 招待客が持ってきてくれた、お供え物です。妙な物も多いんですが……。 |
永琳 | お供え物……? そうか、しまった! |
輝夜 | え、なに? どうしたの!? |
永琳 | 姫。月は、消えたわけではありません。はるか彼方に遠ざかってしまったようです。 |
輝夜 | はるか彼方に……? |
永琳 | はい。例月祭は、丸い物を月に見立てて月を遠ざける儀式という側面があります。 |
永琳 | お供え物を月に見立てることで、磁石の同極同士のように反発させるのですが……。 |
輝夜 | それじゃまさか、こんなにお供え物が集まったから月がはるか彼方に遠ざかってしまったの? |
永琳 | おそらくは……。そしてこのままでは、いずれ月は永遠に失われてしまうことでしょう。 |
輝夜 | ……つまり、これは私にせいね。 |
永琳 | そんな! ……ごめんなさい。私が事前に気づいて止めていれば……。 |
輝夜 | いいえ。例月祭の規模を大きくしたのは、私だもの。責任は、私にあるわ。 |
輝夜 | 月を失ってしまうわけにはいかない。永琳、月を元に戻す方法を考えて! |
永琳 | そうね……。さっき説明したとおり、この儀式は磁石のような性質を利用しているわ。 |
永琳 | つまり、その性質を反転させる儀式を行えばいい。今の儀式構成から考えれば……あの文献に……。 |
永琳 | 一度、情報をまとめてくるわ。ただ……輝夜。貴方にも動いてもらう必要があるかも。 |
輝夜 | ええ、この非常時でしょ。承知の上だわ。 |
永琳 | じゃあ、少し待ってて。すぐに戻るわ。 |
永琳 | お待たせ、二人とも。月を元に戻す方法がわかったわ。 |
永琳 | 例月祭は、団子を月に見立てて月を遠ざける儀式。その性質を反転させるには……。 |
永琳 | 月を団子に見立ててやればいいのよ。 |
輝夜 | 月を団子に見立てるですって?それで、私は何をすればいいの? |
永琳 | ええ。幻想郷で霊性の強い5つの場所に、これをお供えしてきてちょうだい。 |
鈴仙 | これは……、お皿に盛った月見団子?一番上のが、一つ足らないみたいですけど。 |
永琳 | 本来なら15個の団子で、きれいな山にするのだけど、あえて一つ減らしているの。 |
永琳 | その欠けた一つは、空の月。つまり、月を15個目の団子に見立てるのよ。 |
輝夜 | なるほどね……。 |
永琳 | お供えする場所は、守谷神社に博麗神社、地霊殿に、妖怪の山。一番最後に、ここ永遠亭よ。 |
永琳 | ただ供えるだけじゃ駄目。お供え物の前で、月見試合という儀式をする必要があるわ。 |
永琳 | 月見試合には、各地の管理人の協力が必要なの。そこで……鈴仙、この手紙を。 |
永琳 | 手紙には、事情説明と儀式の詳細が書いてあるわ。管理人に渡せば、きっと協力してくれるはず。 |
鈴仙 | わかりました! 任せてください。 |
輝夜 | よし! それじゃ行くわよ、鈴仙! |
鈴仙 | は、はい! お師匠様、行ってきます! |
永琳 | 頼んだわよ、二人とも!……どうか、上手くやってちょうだいね。 |
キャラ | セリフ |
---|---|
守矢神社 | |
(歩く音) | |
輝夜 | さあ、守矢神社に着いたわね。社務所に誰かいるかしら?ごめんくださーい! |
早苗 | はいはーい。って、貴方たちは……。今日は、お祭りのはずじゃ? |
輝夜 | いろいろあってね、協力してほしいの。鈴仙、手紙を。 |
鈴仙 | はい、こちらに!どうぞ、お読みください! |
鈴仙 | (手紙を渡す) |
早苗 | 突然ですねえ。えーと、ふむふむ、ほうほう。……なるほど、そういうことですか。 |
早苗 | 事情は、すべて承知しました。それでは、早速始めましょう。 |
(!!)1) | |
早苗 | モグラ叩き対決を! |
輝夜 | ……は? |
早苗 | あれ、知りませんか? モグラ叩き。出てきたモグラを叩いて、得点を競うやつ。 |
輝夜 | ……えーっと、ちょっと待って。展開が急過ぎて、頭がついていかないわ。 |
早苗 | 幻想郷には、アレないんですかね? 手紙によると今回のは、アレとはまた違うようですけど。 |
早苗 | 稲で地面を叩いて、モグラを追い出すんだとか。担当範囲を先に叩き終えたら勝ちみたいですね。 |
輝夜 | なにそれ。え? 月見試合って、そういうの?弾幕勝負とかじゃないの!? |
早苗 | じゃ、境内を半分に分けて、右が私の担当範囲。左が貴方たちの範囲ということにしましょうか。 |
早苗 | ちょうど最近、モグラが多くて困ってたんです!勝負は一対一みたいですが、どちらがやります? |
輝夜 | ……いいわ。ここは私がやる。もとはと言えば、私の責任だしね。 |
早苗 | 儀式だから、勝敗は特に関係ないそうです。とはいえ、そう簡単には負けませんよ〜! |
輝夜 | な、なんで貴方は、そんなにノリノリなのよ……。 |
鈴仙 | では、月見団子をお供えしますね。お二人とも、準備はよろしいでしょうか? |
鈴仙 | 空におわす頂点のお団子さまへ……。これより月見試合を奉じます。いざ、はじめ! |
(モグラを叩く音) | |
早苗 | えい! それ! |
(モグラを叩く音) | |
輝夜 | たあっ! やあっ!うう、久しぶりの運動は、つらい……。 |
輝夜 | はあはあ……これで終わりよ! えい! |
(モグラを叩く音) | |
早苗 | お、お見事です! 参りました……! |
鈴仙 | お疲れさまです、姫様!これで、最初の儀式は完了ですね! |
輝夜 | ああ、疲れた……。でも、休んでもいられないわね。次に行くわよ! |
輝夜 | ね、ねえ、鈴仙……。永琳の書いた手紙、ちょっと見せてくれる……? |
鈴仙 | え? はい、どうぞ。これですけど……。 |
輝夜 | (手紙をめくる音) |
輝夜 | どれどれ……、ええー? 本当に、あんな変なことをやれって書いてあったのね。 |
輝夜 | てっきり、あの巫女にからかわれたのかと……。次の儀式は、もう少しまともだといいわねぇ。 |
(歩く音) | |
博麗神社 | |
(歩く音) | |
輝夜 | さて、ここには誰がいるのかしら?霊夢と狛犬は、お祭りに来ていたけど……。 |
(歩く音) | |
神子 | 何か御用でしょうか? |
輝夜 | わっ! び、びっくりした。どうして貴方が、ここにいるのよ? |
神子 | 祭りに行くという巫女から、留守を預かってね。何か用なら、私が代わりに聞きましょう。 |
鈴仙 | では、こちらの手紙を読んでいただけますか? |
鈴仙 | (手紙を渡す) |
神子 | ふむ? ふむふむ……、そういうことか。わかりました。では、早速始めましょう。 |
神子 | 月見試合、第二戦……、俳句対決を! |
(!!) | |
輝夜 | こ、今度は俳句!? まあいいわよ。テキトーに一句読んで、終わらせてやるわ。鈴仙! |
鈴仙 | はい! 空におわす頂点のお団子さまへ……。これより月見試合を奉じます。いざ、はじめ! |
輝夜 | 『満月や ああ満月や 満月や』はい、次は貴方の番よ。 |
神子 | ……ひどいな。あまりにもひどすぎる。内容はもちろん、勝負に挑む姿勢がなっていない! |
神子 | 本気で来なさい、月の姫。そんなことでは、空のお団子は戻ってきてくれないよ。 |
輝夜 | う……。そこまで言うなら、まずは、あなたが手本を見せなさいよ。 |
神子 | いいだろう。……よし、こんなのはどうかな。『さりとても なお恋しがる 望月よ』 |
鈴仙 | う、うまい! 消えた月の「去り」と掛けつつ満月を再評価した句ですね……! |
輝夜 | う、うーん、それじゃあ……。『満月よ 帰ってきなさい さあ早く』 |
神子 | ……こら。さっきと程度が変わっていないよ。もっと真剣に挑みなさい! |
輝夜 | うう、どうしてこんなことに……。 |
キャラ | セリフ |
---|---|
博麗神社 | |
神子 | 『月明かり 想ひて走る 幻想郷』……ですか。まあ、こんなところでしょう。 |
輝夜 | や、やっと認めてくれたのね?ってことは……。 |
輝夜 | 終わったー!月見試合、第二戦、これにて終了よ! |
鈴仙 | お疲れさまです、姫様!これで、あと3箇所ですね! |
輝夜 | さっさと次に行くわよ、鈴仙!今度はどこ? |
鈴仙 | はい! 次に向かうのは、地霊殿です! |
地霊殿 | |
(歩く音) | |
さとり | ……ああ、団子を供えるなら、そこにどうぞ。で、月見試合ですか? 内容はなんでしょう? |
輝夜 | ……さすが、心を読めるサトリ妖怪。話が早いわね。 |
鈴仙 | ええと、すでに事情はおわかりのようですが、一応こちらの手紙をお読みください。 |
鈴仙 | (手紙を渡す) |
さとり | うん……うん……、うん? なるほど。では、やりましょうか。月見試合、第三戦…… |
(!!) | |
さとり | 綱引き対決を! |
輝夜 | 今度は綱引き!?……で、貴方と対決すればいいの? |
さとり | いえ、ペットたちとやっていただきます。近頃、みんな運動不足気味なものでして。 |
輝夜 | ぺ、ペットが……。貴方のペットが相手って、なかなか骨が折れそうね。 |
さとり | 安心して。お空やお燐たちみたいな協力なのは、お散歩に出ちゃってていないから。 |
さとり | それじゃ、準備してきます。 |
(歩く音) | |
鈴仙 | どうやら、ここは団体相手のようですし、私も一緒に頑張ります! |
輝夜 | そうね。さっさと勝って終わらせるわよ! |
さとり | えーと。空におわす頂点のお団子さまへ……。これより月見試合を奉じます。いざ、はじめ! |
(綱を引く音) | |
鈴仙 | そーれ! そーれ! |
(綱を引く音) | |
さとりのペット | わーっしょい! わーっしょい! |
さとり | 勝負あり! 永遠亭陣営の勝利よ! |
輝夜 | よ、ようやく終わった……。 |
鈴仙 | 疲れましたね……。でも、これであと二つです。さあ、次は妖怪の山に向かいましょう! |
妖怪の山 | |
文 | なるほど、わかりました。協力しましょう!月見試合、第四戦は……。 |
(!!) | |
文 | 相撲対決です! |
輝夜 | 相撲!? また重いのが来たわね……。で、相手は誰? 貴方かしら? |
文 | いえいえ、相撲好きといえば……。 |
河童たち | うおおおおおお! |
鈴仙 | 河童!たしかに、河童は相撲好きの妖怪でした。 |
文 | それでは、早速始めましょう。「炸裂! 月の姫の下手投げ!!」ってとこですか。 |
輝夜 | ちょっと、記事にするつもり!? |
文 | こんな面白いこと、記事にしないわけにはいかないですよ。ささ、土俵に上がって。 |
輝夜 | ……もうヤケクソよ。さあ、かかってらっしゃい! |
鈴仙 | それでは! 空におわす頂点のお団子さまへ……。これより月見試合を奉じます。いざ、はじめ! |
輝夜 | あなたで、最後よ! どおりゃああ〜!! |
(ぶつかる音 → 河童が飛んでいく音) | |
鈴仙 | なんと見事な下手投げ……!姫様、ご立派です! |
文 | 明日の一面、いただきました!「百戦無敗! 秘められし怪力無双、輝夜関!」 |
輝夜 | はあはあ……そんなに、取ってない……。もういいわ、好きにして……。 |
鈴仙 | これで4箇所、回りましたね。さあ、最後の永遠亭に戻りましょう。 |
輝夜 | ええ、そうしましょう。……ところで、永遠亭での月見試合は、どうするのかしら。 |
鈴仙 | そういえば。管理人と試合をするようですが、……いったい誰と戦うのでしょう? |
キャラ | セリフ |
---|---|
永遠亭 | |
(歩く音) | |
永琳 | 二人とも、おかえりなさい。ふふ、ずいぶんお疲れみたいね。 |
輝夜 | まあ、ね。でもあと一つ、ここでの月見試合が残っているでしょう。 |
永琳 | ……ええ、最後は、私が相手をしましょう。そう、月見試合、第五戦……。 |
(!!!) | |
永琳 | 弾幕対決でね! |
鈴仙 | 弾幕対決!? お師匠様と、姫様が……!? |
輝夜 | そう……最後は、あなたとの対決なのね。いいわ、早速始めましょう。 |
鈴仙 | は、はい! それでは、お二人とも、準備はよろしいでしょうか? |
永琳 | 疲れているからって手加減はしないわよ、輝夜。 |
輝夜 | 望むところよ。そっちこそ、久しぶりだからって言い訳なんてしないでよね。永琳! |
鈴仙 | では……、空におわす頂点のお団子さまへ。これより月見試合を奉じます。いざ、はじめ! |
輝夜 | 先手必勝よ! 食らいなさい! 神宝「サラマンダーシールド」! |
(弾幕の音) | |
永琳 | その弾幕は見切っているわ! 使い魔の放つ光線さえ誘導すれば……簡単に避けられる! |
永琳 | 次は、こちらの番よ! 神脳「オモイカネブレイン」! |
(弾幕の音) | |
輝夜 | 私だって、貴方の弾幕はよ〜く知っているわよ!恐れずに近寄って……、ここで反撃! |
(弾幕の音) | |
永琳 | おっと、危ない! ……うふふ。どうやら、長い戦いになりそうね! |
(弾幕の音) | |
輝夜 | はあ……はあ……。 |
永琳 | ふう……さすが、やるわね、輝夜。 |
鈴仙 | こ、こんなに長い戦いになるなんて。お二人とも、お互いを知り尽くしているから……。 |
輝夜 | ……これで最後よ。これなら手の内なんて知られていても関係ない。覚悟、永琳! |
輝夜 | 新難題「金閣寺の一枚天井」!! |
(激しい弾幕の音) | |
永琳 | とっておきで来たわね。でも……。ふっ、はっ! 当たると思ったら大間違いよ! |
永琳 | (風切り音) |
永琳 | さあ、すべて避け切ったわ!覚悟なさい、輝夜! |
輝夜 | ……ふふ、永琳。スキというのは、勝ったと確信したその瞬間に生まれるものよ! 食らえ! |
(弾幕の音) | |
永琳 | なっ……、ぐぅっ!? まさか……、こんな、なんでもない弾に当たるなんて……! |
鈴仙 | しょ、勝負あり!この勝負、姫様の勝利です!! |
輝夜 | 永琳なら、絶対に避けきると思っていたわ。だから、最後の弾を撃つスキを窺っていたの。 |
輝夜 | さあ、ついにすべての儀式が終わったわね。これで、月は元に戻るのよね? |
永琳 | ……ええ、その通りよ。空をご覧なさい。 |
(空に光が戻る) | |
輝夜 | わあ……、月が大きくなり始めたわ! |
輝夜 | よかった。これで無事に元の大きさに、……って。あ、あら? |
(空の光がどんどん強くなる) | |
輝夜 | え? え? どういうこと? 月が、どんどん大きくなっているわよ!? |
鈴仙 | どうして!? そんなはずは……。 |
輝夜 | う、うそでしょ。なんで……。月が空全体を覆うほど大きく……!? |
永琳 | 月は、そもそも遠くに離れてなんていなかった。なのに、貴方が近づけてしまったからよ。 |
輝夜 | は? 離れていなかったって、どういう……。 |
永琳 | 協力ありがとう、輝夜。これで、私の目的が達成できた。 |
永琳 | そう……。幻想郷に月を大接近させるという目的がね! |
輝夜 | …………え? |
キャラ | セリフ |
---|---|
永遠亭 | |
輝夜 | 月を近づけるのが、永琳の目的だった……?いったい、どういうことなのよ! |
永琳 | ええ、説明してあげる。そもそも、月が消えたのは、鈴仙が見せた幻覚だったの。 |
永琳 | だから、別に月は遠くに行ってなかったのよ。それなのに、貴方は……。 |
輝夜 | ……より近づける儀式をしてしまったのね。月は、そこにあったのに。 |
鈴仙 | で、ですが、お師匠様。あの月見試合は、形式だけの嘘の儀式と言っていたじゃないですか。 |
鈴仙 | 輝夜様が永遠亭に戻ってきたら幻覚を解いて、いつものお月様を見ながら、お月見するって! |
永琳 | 悪いわね。あの儀式は本物だったの。この空を覆う巨大な月が、なによりの証拠よ。 |
輝夜 | いったい、どうしてこんなことを?幻想郷に月を近づけて、何がしたいのよ! |
永琳 | ……実験よ。最近試作した新薬の中に、ちょっと面白い効能が出たものがあったの。 |
永琳 | そう……。服用した者を、一定時間意のままに操れる……っていうね。 |
輝夜 | ……は? |
永琳 | 研究していくうちに、その効能は、月の狂気を浴びるほど高まることがわかったの。 |
輝夜 | まさかとは思うけど……。あなた、その薬のために月を近づけたというの? |
永琳 | ええ。一種の麻酔としても使えるから、治療もしやすくなるしね。それに…… |
永琳 | この薬があれば、幻想郷を支配することだって、できちゃいそうだし? |
輝夜 | はあ……!? バカなこと言ってないで、早く月を元に戻しなさい! |
永琳 | そうね、元に戻してあげてもいいわ。 |
永琳 | なぜなら、薬はもう十分できたのだから!! |
(妖怪たちが集まる) | |
妖怪たち | うおおおおおおお! |
輝夜 | 例月祭の参加者たち!? どうしてこんなに殺気立って……。まさか貴方、料理に薬を? |
永琳 | そう。この妖怪たちは、もう私の言いなり。さあ、こらしめてあげなさい!! |
妖怪たち | うがあああ!! |
(複数回に及ぶ激しい打撃音) | |
鈴仙 | きゃあああ〜っ! |
輝夜 | あっ、鈴仙が吹っ飛ばされた!? この……っ!もう! こっちは疲れてるっていうのに! |
(打撃音) | |
(走る音) | |
(走る音) | |
輝夜 | たあっ! やあっ! くっ、なんなのよ!こいつら、楽しそうに……! |
永琳 | よく頑張ること……。そろそろ、楽になった方がいいんじゃない? |
妖怪たち | はっはっは! そうだ、観念しちゃえよ〜!! |
輝夜 | 絶対おかしい! 薬で操られているはずなのに、こいつら、意識がはっきりしすぎてる! |
輝夜 | ということは……、そういうことよね。やっぱり……! |
妖怪たち | 何をブツブツ言ってる?そうら、とどめだ!! |
輝夜 | ……もういいでしょう!いい加減助けなさい、永琳!! |
永琳 | はい、姫様。 |
妖怪たち | ……え? |
永琳 | 皆さん、ここまでご協力ありがとう。私もひと暴れしたいから、最後まで付き合ってね? |
永琳 | さあ、やるわよ輝夜! |
輝夜・永琳 | やあっ! |
(弾幕の音 → 妖怪たちが吹っ飛ぶ) | |
妖怪たち | は、話が違う〜!! |
輝夜 | ……ふう。やっぱり、全部貴方の手のひらの上だったってわけね。 |
永琳 | ええ。バレちゃったなら、もうこの術もいらないわね。それっ! |
(割れる音) | |
輝夜 | ええっ!? 空が割れて、いつもの月が出てきた……。 |
永琳 | さっきは、ああ言ったけどね。月見試合は、本当に嘘の儀式だったのよ。 |
永琳 | 実は、私が本物の夜空を隠して、月を大きく見せかけていただけだったの。 |
永琳 | 今度こそ、全部説明するわ。でもその前に、お月見祭りを再開しましょうか。 |
キャラ | セリフ |
---|---|
永遠亭の庭のはずれ | |
輝夜 | 良い料理とお酒を振る舞ったら、みんな機嫌が直ったみたいね。現金なこと。 |
輝夜 | さあ、それじゃ話してもらいましょうか。私をだまして、こんなことをした理由をね。 |
鈴仙 | そうですよ、お師匠様!私にも説明してください! |
永琳 | ごめんなさいね。悪気があったわけじゃないの。このところ、輝夜は引きこもりがちだったでしょ? |
永琳 | だから、思い切って外に出て身体を動かせることを企画したのよ。 |
永琳 | 十五夜も近かったし、例月祭を利用してね。宴会になれば、貴方は人を集めると思って。 |
輝夜 | ……まあ、大勢での宴会は好きだからね。 |
永琳 | そして、自分の行動が原因で異変が起これば、輝夜はきっと自分から動き出すと信じていたわ。 |
永琳 | だから、鈴仙の協力で月が消えたと見せかけ、月見試合という嘘の儀式をしてもらった。 |
永琳 | 鈴仙に持たせた手紙には、貴方をだます計画ってことまで書いてあったわ。 |
輝夜 | あら? 途中で中身を読んだけど、怪しいことは何も書いてなかったわよ? |
鈴仙 | 実は、姫様なら、そうするだろうからって、偽の手紙も持たされまして……。 |
輝夜 | む。なんでもお見通しってわけね。 |
永琳 | お供えの月見団子は、協力者への報酬でね。また後で、お酒も届ける予定なのよ。 |
輝夜 | どうりで、急なお願いの割にはみんな協力的だと思ったのよねえ。 |
永琳 | それから……、あの月見試合は全部、地上の人間が月見を楽しむためにする行事なのよ。 |
輝夜 | ええ!? あのモグラ叩きとか、相撲とかが?地上の人間って、よくわからないわねぇ。 |
鈴仙 | あれ? じゃあ、お師匠様との弾幕勝負も? |
永琳 | いいえ? あれは、私がやってみたかっただけ。 |
輝夜 | あ、そう……。まあ私も、久々に貴方と全力で遊べて、楽しかったけどね。 |
永琳 | それで、その弾幕勝負の前に、月を大きく見せる術の準備を済ませて……。 |
永琳 | そして、操られた演技をしてくれるように、参加者たちと口裏を合わせていたってわけ。 |
永琳 | そのことは鈴仙に伝えてなかったから、驚かせちゃったわね。ごめんなさい。 |
鈴仙 | 本当にビックリしましたよ……。攻撃は手加減してくれてたみたいですけど。 |
永琳 | まあ、鬼たちみたいに強い妖怪は、抜けていたしね。……というのが、今回の計画の全貌でした。 |
輝夜 | なーるほどね。たったそれだけで、私からは大騒動に見えちゃったわけかあ。 |
永琳 | どうですか?久しぶりに思いっきり動いてみた感想は。 |
輝夜 | そうね……すっごく疲れたけど、楽しかったわ。こうして飲むお酒も美味しいしね。 |
鈴仙 | あ、そろそろ徳利が空きそうですね。新しいのを取ってきます! |
(歩く音) | |
輝夜 | ……でも、最初に月が消えてしまったときは本当に心配したのよ。 |
永琳 | たしかに、あの時の輝夜は、私が予想していた以上に真剣だったわね。 |
永琳 | 少し、驚いたわ。月には、嫌な思い出だってあるでしょう? |
輝夜 | そりゃあね。でもほら、こうやって楽しい月見ができなくなるのも寂しいじゃない。 |
永琳 | ふふ、そうね。 |
輝夜 | それに……どんな過去があったとしても、月が私たちの故郷であることに変わりはない。 |
輝夜 | たとえもう二度と帰らないとしても、懐かしくて愛しい、我が故郷……。 |
輝夜 | ずっと変わらず、そこにあってほしいじゃない? |
永琳 | ……ええ、その通りね。 |