ハコニワのスポットエピソード「紅魔館」の会話です。
キャラ | セリフ |
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博麗神社 | |
魔理沙 | ついに紅魔館が復興したな! それは喜ばしい。喜ばしいことなんだが……。 |
(暗転) | |
魔理沙 | 復興したばかりの紅魔館を覆う、あの紅い霧……。 |
(暗転) | |
魔理沙 | うーむ。あれじゃ、まるで『紅霧異変』が起きてるみたいだなぁ。 |
あうん | 紅霧異変っていうのは、たしか……。 |
あうん | 吸血であるレミリアさんが、日の光を遮るために、紅い霧を出したっていう異変でしたね。 |
魔理沙 | そうそう。でも、あいつがまた、こんなことするのは変なんだよな。 |
あうん | そういえば、普通に出歩いていましたよね。日傘とか差して。 |
魔理沙 | ……ま、何はともあれ。明らかな異変を放置するわけにはいかないよな。 |
あうん | 放っておいたら、そのうち、こっちの空まで霧に覆われてしまいそうですし。 |
魔理沙 | それに……。あの紅魔館、どうも匂うぜ。特大のユメミタマの気配だ。 |
魔理沙 | 霊夢はやる気がないようだからな。ここは幻想郷復興大使、霧雨魔理沙の出番だぜ! |
魔理沙・あうん | (紅魔館に向かって歩いていく) |
(暗転) | |
紅魔館 | |
魔理沙・あうん | (歩いて到着する) |
あうん | ようやく紅魔館にたどり着きましたけど……。 |
魔理沙 | まさか途中で、ルーミアやチルノと戦うことになるとはなぁ。 |
あうん | 以前に起きた紅霧異変の時にも、二人とは戦ったんでしたよね? |
魔理沙 | ああ。それも、今日と同じようなシチュエーションでな。 |
魔理沙 | まさか、前と同じ異変が起きるなんて……。さしずめ、『再上映異変』ってとこだな! |
あうん | じゃあ、それを起こしているユメミタマは『再上映ユメミタマ』ですねぇ。 |
あうん | そのユメミタマですけど、どうやら、紅魔館そのものに憑いているみたいです。 |
魔理沙 | 場所に憑りついてるのか、人に憑くものより、影響力が大きそうだな。 |
あうん | ええ……。おそらく、チルノさんたちもユメミタマの影響を受けていたんでしょうね。 |
魔理沙 | さてと。この先も、同じことが起きるとしたら、そろそろ門番が出てくるはずなんだが……。 |
あうん | ……誰もいませんね〜。 |
魔理沙 | おかしいな。紅魔館の門番がいない……? |
魔理沙 | まあ、あいつのことだ。その辺で居眠りでもしてるんだろう。 |
魔理沙 | いないんなら、そっちのほうが都合がいいぜ。このまま、紅魔館に突入だ! |
キャラ | セリフ |
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紅魔館 図書館 | |
魔理沙・あうん | (歩いて到着する) |
魔理沙 | 相変わらず、すごい蔵書だな〜。さすがは、パチュリーの大図書館! |
魔理沙 | せっかく来たんだ。いくつか持っていくとするか。 |
あうん | ええ、魔理沙さん……。 |
??? | ちょっと、勝手に持ってかないで。 |
??? | (歩いて向かってくる) |
??? | ここは、私の書斎よ。コソ泥にあげる本なんて、一冊もないんだから。 |
魔理沙 | 出たな、紅魔館の引きこもり魔法使い。パチュリー・ノーレッジ! |
パチュリー | ……出会い頭に失礼なやつね。なんなのよ、あんたたち。 |
魔理沙 | ちょっと様子を見に来たんだよ。前みたいに紅魔館から、紅い霧が出てたもんだからな。 |
パチュリー | ……ああ、そういうこと。 |
パチュリー | どこの誰だか知らないけど、邪魔しにきたわけね。悪いけど、お嬢様たちには会わせないわ。 |
魔理沙 | ……はい? |
パチュリー | えーと、犬の散歩に来た黒いやつを徹底的に追い払う方法は、と……。 |
魔理沙 | そんなこと、本に載ってるのか?……じゃなくてだな! |
魔理沙 | なんだその反応、記憶喪失にでもなったのか!?……いや、まさか! |
あうん | 魔理沙さん! パチュリーさんから、ユメミタマの気配がします! |
あうん | おそらく、チルノさんたちと同じでユメミタマの影響を受けているんだわ……! |
パチュリー | 何をごちゃごちゃと言っているのよ。さあ、お屋敷から叩き出してあげるわ! |
魔理沙 | かかってくるなら、受けて立つしかないな!とりあえず、返り討ちにしてやるぜ! |
(暗転) | |
魔理沙 | たいしたことないな、パチュリー!お得意の魔法はどうしたよ? |
パチュリー | う、うるさいわね。ちょっと調子が悪くて……。ああ、もう、限界……。 |
パチュリー | (その場に倒れ込む) |
あうん | パ、パチュリーさ〜ん!? |
魔理沙 | あー、大丈夫だよ、あうん。こいつ、ちょっと貧弱なんだ。 |
魔理沙 | ほっときゃ起きる。それより今は、紅魔館に憑いたユメミタマをなんとかするのが先だろ。 |
あうん | そ、そうですけどぉ。いいのかな、このまま床に放置して……。 |
魔理沙 | 腐っても生粋の魔法使いだ。死にはしないさ。……たぶん。 |
魔理沙 | まあ、さすがに何か布でもかけてやるか。その辺のコートを……っと。これでよし! |
魔理沙 | (その辺のコートを取り、パチュリーにかける) |
魔理沙 | それじゃ、さっさと先へ進むぞ! |
あうん・魔理沙 | (先へ進むため歩き出す) |
キャラ | セリフ |
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紅魔館 | |
あうん・魔理沙 | (歩く) |
あうん | 紅魔館って、ずいぶん大きなお屋敷なんですねー。 |
あうん | 外から見た時より、ずっと広い。これじゃ、お掃除も大変でしょうねぇ。 |
魔理沙 | そういえば、以前の異変の時には、この辺りで、掃除中の咲夜に会ったなぁ。 |
魔理沙 | めぼしいものを探してたら、掃除の邪魔だって怒られて……。 |
??? | あー、もう!うろうろされたら、掃除が進まないじゃないの! |
魔理沙 | そうそう、こんな感じで……って。 |
??? | (魔理沙たちに向かって歩いてくる) |
あうん | さ、咲夜さん!? |
咲夜 | あなたたち、メイド志願者……じゃないわね。もしかして、吸血鬼ハンター? |
魔理沙 | きゅ、吸血鬼ハンターだって? どう見ても、ただの狛犬と素敵な魔法使いだろうが。 |
あうん | これは……。どうやら、咲夜さんもユメミタマの影響を受けているみたいですね。 |
咲夜 | ああ、ハンターじゃないのね。まあ、いいわ。どっちにしても、叩き出すだけだから。 |
咲夜 | お嬢様は、誰にもお会いになりません。今は、大事な準備の最中なのよ。 |
咲夜 | 邪魔者は、とっとと出て行ってくれる? |
魔理沙 | ほほーう……、大事な準備だって? |
魔理沙 | 前の時は、そんなこと言ってなかったよな。……なんだか、面白そうな話じゃないか。 |
魔理沙 | よーし、咲夜! 私が勝ったら、その話、詳しく聞かせてもらうぜ! |
あうん | ちょ、ちょっと〜!? 再上映ユメミタマを浄化するのが先決だって言ってたじゃないですか! |
魔理沙 | まぁまぁ、考えてもみろって。 |
魔理沙 | そもそも、場所自体に憑いたユメミタマなんて、どう浄化したらいいんだって話だしさ。 |
魔理沙 | 影響受けてるやつから事情を聞けば、何か手立ても見えてくるかもしれないだろ? |
あうん | それは、そうかもしれませんけど……。なんか納得いかないわ〜。 |
魔理沙 | そんなわけで、咲夜!始めようぜ! |
咲夜 | ええ。時間は取らせないわ。一瞬で終わらせてあげる! |
(暗転) | |
咲夜 | くぅっ! まさか、こんなに強いだなんて……。 |
魔理沙 | ま、こうして戦うのは二回目だしな。余裕だったぜ。 |
魔理沙 | さーて。それじゃ、大事な準備とやらの話を聞かせてもらおうか? |
咲夜 | はぁ……。負けたものね、仕方ない。その準備って言うのは……、 |
咲夜 | ……って、あれ!? いつの間に、こんな屋敷の奥まで来てたの!? |
魔理沙 | 戦ってるうちにな。案内、どうもご苦労さん。 |
咲夜 | そんな〜!あぁ、お嬢様に怒られる……。 |
??? | もう、咲夜ったら。誰も通しちゃダメって言ったのに。 |
あうん | この声は……! |
魔理沙 | 現れたな。紅魔館の主、レミリア・スカーレット! |
??? | (魔理沙たちに向かって歩いてくる) |
レミリア | 下がりなさい、咲夜。あとは、私が相手をするわ。 |
キャラ | セリフ |
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紅魔館 | |
レミリア | さて、招かれざるお客様。一応聞いてあげるわね。何しに来たの? |
魔理沙 | あの紅い霧を止めに来たんだよ。レミリア、また異変を起こすなんて、どういうつもりだ? |
レミリア | また……? って、なんのことかしら?あの霧は、必要だから生み出したまでよ。 |
レミリア | 私たちにとって、日の光は天敵だもの。ほら、病弱だから。 |
あうん | やっぱり、レミリアさんも、ユメミタマの影響を受けているようですねぇ。 |
レミリア | それにしても、邪魔が入るなんて困ったわね。まだ、パーティの準備の途中なのに。 |
魔理沙 | パーティだって? なるほど、咲夜が言ってた大事な準備とやらは、そのことか。 |
魔理沙 | おい、レミリア。今回のおまえは、いったい何を企んでるんだ? |
レミリア | ……うふふ。 |
レミリア | 今日は、記念すべき日。紅い妖霧が光を隠し、闇に生きる私たちの時代がやってくる。 |
あうん | は、はい? |
魔理沙 | 急になんだ? 前の異変の時は、こんなこと言ってなかったと思うんだが……。 |
レミリア | つまりね。これからは……、私たち吸血鬼が、幻想郷の支配者になるのよ! |
魔理沙 | なっ、なんだって!? |
レミリア | さあ、準備を続けなくちゃ。まずは、あなたたちを……。 |
レミリア | パーティのごちそうにしてあげるわ! |
あうん | うわわ! レミリアさん、やる気ですよ〜!? どうするんですか!? |
魔理沙 | 以前と同じなら、ここでレミリアを倒せば異変は解決するはずだが……。 |
魔理沙 | 再上映異変も、ダンマクカグラでこいつを浄化すれば、それで終わるのか? |
魔理沙 | ……考えてても仕方ない!とにかく、やってやれだ! |
(暗転) | |
レミリア | な、なかなかやる、じゃない……。 |
レミリア | (その場に倒れる) |
魔理沙 | さて。実際に、ダンマクカグラをしてみたわけだが……。 |
魔理沙 | 紅魔館に憑いたユメミタマは浄化されなかったな。再上映異変は、まだ終わらないみたいだ。 |
あうん | そんなぁ……。かつての異変の犯人を浄化するのでは、ダメなんですねぇ。 |
あうん | やっぱり、紅魔館自体を相手取って ダンマクカグラをする必要があるんでしょうか。 |
あうん | でも、こんな広い建物をどうやって? せめて、このユメミタマの核のようなものがあれば……。 |
魔理沙 | 核か……。 |
??? | あらら? お姉様、もしかして負けちゃったの? |
魔理沙 | お、おまえは……。 |
??? | (魔理沙たちに向かって歩いてくる) |
魔理沙 | レミリアの妹……、フランドール、スカーレット!? |
キャラ | セリフ |
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紅魔館 | |
魔理沙 | フラン! おまえ、どうしてここに……!? |
フラン | どうしてって、そりゃ、ここは私の家だからよ。 |
あうん | ……た、たしかに。紅魔館でフランさんと会うのは、当然のことですねぇ。 |
魔理沙 | いや……。違うんだ、あうん。おかしいんだよ。だって、これは『あの時』の再上映のはずだろ? |
魔理沙 | 私はここで、フランと会った覚えはない。あの時、こいつが外を出歩いているはずがないんだ。 |
魔理沙 | フランが出てきたのは、異変の後。おまえは、まだ地下室にいたはずだろ、フラン!? |
レミリア | そうよ。この子は、ずっと地下室にいたわ。 |
レミリア | 暗く、狭く、息苦しい地下室にね。……ああ! かわいそうなフランドール! |
レミリア | 憎たらしい吸血鬼ハンターの手によって、495年もの間、封印されてしまうなんて! |
魔理沙 | ……は!? |
レミリア | でも、それも昨日までのこと。今日は、フランの封印が解けた、記念すべき日なのよ。 |
あうん | ま、待ってください。フランさんが、吸血鬼ハンターに封印されていた……? |
魔理沙 | おいおい。そんな話は、聞いたことないぞ! |
フラン | お姉様はね。封印が解けた私のために、光を遮る、あの紅い霧を出してくれたのよ。 |
フラン | 私が、自由に外を歩けるように。うふふ。ありがとう、お姉様。 |
レミリア | 当然のことよ、フラン。あなたは、私の大切な妹だもの。 |
フラン | それでね、お姉様と決めたの。私たちがもう二度と、誰にも封印されたりしないように…… |
フラン | この幻想郷を、吸血鬼が支配する、吸血鬼のための世界に変えてやろうって! |
あうん | ええっ!? そ、そんな野望を!というか、なんだかずいぶん仲良しですね……? |
魔理沙 | この二人が、こんなに仲がいいなんて……。そ、そうか、わかったぞ! |
魔理沙 | 二人とも、ユメミタマの影響で、おかしくなっているんだな! |
あうん | な、なるほど? たしかに、フランさんからもユメミタマの気配が感じられます〜。 |
あうん | ユメミタマというのは、外の世界の人が見た夢がシャボン玉の形になったもの……。 |
あうん | フランさんたちは、ユメミタマの影響によって、その『誰かが夢見た』役を演じているんですね。 |
あうん | そう……おバカな飼い犬のようになったという、あの時の私と同じで……。ふふ……。 |
魔理沙 | つまり、この二人の様子は、誰かが『こうであってほしい』と夢見た姿ってわけだ。 |
あうん | ええ。この再上映は、すべて誰かが夢見た世界……。だから元の異変とは、少しずつ違っているんだわ。 |
フラン | 話は終わった?それじゃあ、そろそろ私と遊んでもらうよ! |
レミリア | やってしまいなさい、フラン。私たちの邪魔をする者に、容赦はいらないわ。 |
フラン | ええ、お姉様!私たち最強の姉妹が、幻想郷を支配するんだから! |
あうん | フ、フランさんから、ものすごく強いユメミタマの気配が……! |
魔理沙 | どうやら、フランが一番ユメミタマの影響を受けているみたいだな。 |
魔理沙 | おそらく、あいつがこの異変の核ってことだろう。 |
あうん | それじゃ、フランさんをダンマクカグラで浄化すれば! |
魔理沙 | ああ。それで、この再上映異変は終わるはずだ! |
魔理沙 | かかってこいよ、フラン!そろそろ、夢から覚める時間だぜ! |
キャラ | セリフ |
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紅魔館 | |
あうん | フランさんを浄化したら、紅魔館に憑いていたユメミタマが、本当に消えた……。 |
魔理沙 | 霧も晴れたみたいだな。これで、無事に再上映異変も解決だ! |
魔理沙 | さて……。おい、そこの吸血鬼シスターズ! |
魔理沙 | 麗しき姉妹愛は結構だが、人に迷惑をかけるのは、やめろよなー。 |
レミリア | 迷惑……? ええと?ところであなたたち、いつの間に来てたの? |
フラン | あれー? 私、なんでここにいるのかしら。今まで何してたんだっけ? |
魔理沙 | はぁ!? あんなにはっきり、「仲良し姉妹で幻想郷を支配してやる」とか言ってたのに……。 |
あうん | もしかして……、ユメミタマに憑かれた時と同じで、再上映中の記憶がないのかしら? |
レミリア | まあ、いいわ。そろそろお茶の時間だから、私はこれで失礼するわね。 |
レミリア | (去っていく) |
フラン | 私も、お腹すいたから部屋に戻るわ。それじゃあ、またね! 魔理沙たち! |
フラン | (去っていく) |
魔理沙 | ……はぁー。自由なやつらだぜ。 |
あうん | とりあえず、異変解決お疲れ様でした〜。これで、紅魔館にも平和が戻りましたね。 |
魔理沙 | そうだな。あうんもお疲れ。ただ……。 |
魔理沙 | 紅魔館が復興したことによって、この場所にユメミタマが憑りつき、紅霧異変の再上映が起きた。 |
魔理沙 | それなら、こう考えらないか? この先も、過去の異変と縁が深い場所が復興するたび……、 |
あうん | その場所にユメミタマがとり着いて、また、再上映異変が起きるかもしれない……? |
魔理沙 | (うなずく) |
魔理沙 | 可能性は高いと思うぜ。だがまあ、今回のことで、対処の仕方もわかった。 |
あうん | (うなずく) |
あうん | ユメミタマの中心人物、再上映の核となる人を、ダンマクカグラで浄化すればいいみたいですねぇ。 |
あうん | 普通のユメミタマと勝手が違って、ちょっと大変そうですが……。頑張りましょう! |
魔理沙 | 再上映、上等だ! この幻想郷復興大使、霧雨魔理沙さまの敵じゃないぜ! |