キャラ | セリフ |
---|---|
幻想郷 | |
(地面が揺れる) | |
魔理沙 | 間欠泉が噴き出して、怨霊まで出てきているな。まるで、あの時の異変みたいだ……。 |
魔理沙 | つまり、紅魔館の時と同じように、再上映異変が起きているってことか? |
魔理沙 | 灼熱地獄は暑すぎて近づきたくないけど、異変解決は、幻想郷復興大使の仕事だしなー。 |
魔理沙 | どうせ巫女はやる気ないだろうし……、よし! この私がバシッと解決してやるぜ! |
(暗転) | |
旧地獄 | |
霊夢 | (じっと遠くを見つめている) |
(歩く音) | |
魔理沙 | なんだ、霊夢も来てたのか!今日も神社でグータラ寝てると思ってたぜ。 |
霊夢 | なによ、その言い草は。仕事よ、仕事。天狗からタレコミがあったの。陰陽玉を通じてね。 |
(何かが反応する) | |
文の声 | はい! 真実を狙う記者、射命丸文でーす!陰陽玉から、失礼いたしますよー! |
魔理沙 | おお! 玉から天狗の声がする……。でも、珍しいよな。霊夢が天狗を信じるなんてさ。 |
霊夢 | それより魔理沙、なーんか変な感じがしない?こんなこと、前にもあったような気がして……。 |
魔理沙 | そうか! 霊夢は、はじめてだったな!再上映異変。 |
霊夢 | ……再上映異変? |
魔理沙 | ああ! ユメミタマが場所に憑くと、その影響で過去の異変が再現されるみたいだ。 |
魔理沙 | で、それを解決するには、異変の核になってるヤツをダンマクカグラで浄化すればいい。 |
魔理沙 | そうすれば再上映異変は終わって、場所も、そこにいたヤツラも、全部元通りってわけだ! |
霊夢 | ……そう。じゃあ今回は、誰をぶっ飛ばせばいいのかしら? |
魔理沙 | 前の異変の時はたしか、さとりのペットの地獄鴉が、神奈子と諏訪子にもらった力で暴走してただろ? |
魔理沙 | それなら、今回の再上映の核も前と同じく、さとりの地獄鴉ってことに……。 |
霊夢 | 地獄鴉なら、もう倒したわよ。ねえ? |
(陰陽玉が反応する) 1) | |
文の声 | ええ。霊夢さんと私が話してるところに、襲い掛かってきまして。でも、一撃でしたね! |
文の声 | ちなみに私が掴んだ情報では、今回の異変の首謀者は、地霊殿の主、さとりです!! |
文の声 | 妖怪と怨霊を率いて、地上に攻め入ろうとしているのです。間違いありません! |
魔理沙 | 本当か!? まあ、紅魔館の再上映も前と違うところがあったし、ありえなくはないか。 |
霊夢 | さとりが異変の首謀者……。つまり再上映の核ってこと? |
魔理沙 | ああ、決まりだな。ダンマクカグラで、さとりを浄化すれば、この異変は解決だ! |
(陰陽玉が反応する) | |
文の声 | お二人とも、地霊殿はすぐそこです。さあ、はりきっていきましょー! |
魔理沙 | そうだな。ちゃちゃっと終わらせちまおうぜ! |
霊夢 | はぁ……。行くしかないのね。 |
キャラ | セリフ |
---|---|
地霊殿 | |
(陰陽玉が反応する) | |
文の声 | 地霊殿に着きましたね。この先に、さとりがいるはずです。 |
魔理沙 | さっさと倒して、終わりにしちゃおうぜ!たーのもー! |
(歩く音) | |
さとり | こんな時に人間の来客!? 悪いけど、今忙しいから、帰ってもらえるかしら? |
魔理沙 | 地上を攻める準備でか? そうはさせないぜ。ここでアンタの野望を終わらせてやるよ! |
さとり | ……は? なんのこと?どうして私がそんなことしなくちゃいけないの。 |
霊夢 | ……なんか話がかみ合ってないわね。ねえ天狗、アンタの掴んだ情報、ガセなんじゃないの? |
(陰陽玉が反応する) | |
文の声 | ええ? おかしいな……。ごまかしてるだけかもしれませんし……、とりあえず倒してみません? |
さとり | へぇ……。そういうことだったの? それなら、貴方たちは私の敵。地獄の蓋は開けさせない。 |
(陰陽玉が反応する) | |
文の声 | おや? 急にやる気になりましたよ。 |
霊夢 | そういえば、さとりって心が読めるんだった。私たちの目的を読んだのね。 |
魔理沙 | おかげで話が早くて助かるぜ。一言も喋ってないけどな。 |
霊夢 | まぁ、そういう事情だから、覚悟しなさい。 |
さとり | 愚かな人間ね。自らの心象に苦しめられるがいいわ。 |
キャラ | セリフ |
---|---|
地霊殿 | |
(激しい弾幕音) | |
さとり | ふっ、防戦一方ね。さっきまでの威勢は、どこに行ったのかしら? |
魔理沙 | こっちの行動が読まれるから、避けづらいな……。相変わらず、面倒な相手だ。 |
さとり | おっと。これはまだまだ序の口よ。 |
さとり | さあ、眠りを覚ます恐怖の記憶2)で、眠るがいいわ! |
(激しい閃光) | |
魔理沙 | な、なんだ!?こんな弾幕、前のさとりは使わなかったぞ!? |
霊夢 | 相手に近づけないから、ダンマクカグラができないじゃない!3) |
(陰陽玉が反応する) | |
文の声 | ……ん? この攻撃って……。なるほど、わかりました! |
文の声 | 霊夢さん!私の合図で、さとりに突っ込んでください。 |
魔理沙 | ……はあ!? そんなことしたら格好の餌食じゃないか! |
(陰陽玉が反応する) | |
文の声 | 大丈夫です! これは、さとりが能力で再現した、私の弾幕に違いありません! |
文の声 | 自分の弱点は、自分がいちばん知っていますから!私を信じてください! |
霊夢 | 天狗を信じるなんて冗談じゃないけど、この際仕方ない。任せるわ。 |
(陰陽玉が反応する) | |
文の声 | それじゃあ合図しますよ……。……今です! 行って!! |
霊夢 | (飛んで向かう) |
さとり | ……え!? |
魔理沙 | 頼むぜ! 霊夢!! |
霊夢 | いくわよ! 夢想封印! |
(夢想封印 発動!!) | |
さとり | 心を読む私が、やられるなんて……。 |
(悟りが倒れる) | |
霊夢 | さっきは助かったわ。アンタに感謝する日が来るなんて、思ってもいなかったけど。 |
(陰陽玉が反応する) | |
文の声 | うまく行きましたね!いいチームワークだったと思います! |
霊夢 | じゃあ、これで異変は解決かしら? |
魔理沙 | いや……。どうやら、さとりはこの再上映異変の核じゃなかったみたいだな。 |
魔理沙 | ユメミタマの気配がまだ消えていないし……、そういや、フランの時みたいな気配もなかったな。 |
霊夢 | ちょっと天狗! どういうこと?やっぱりアンタの情報はガセだったんじゃない! |
(陰陽玉が反応する) | |
文の声 | そ、そんなはずは……。でもまさか……、う〜ん。 |
文の声 | ……そういえば、さとりは戦う前に、地獄の蓋は開けさせないと言ってましたね。 |
文の声 | もしかしたら、その奥に真犯人がいるのかも……。さとりは、ソイツをかばっていたと推測します。 |
霊夢 | たしか、前の異変の原因だったお空は、蓋の奥にある灼熱地獄にいたのよね。 |
魔理沙 | また今回も地獄の底まで行くのか……。気が変わらない内に、さっさと開けようぜ。 |
霊夢 | それじゃあ、開けるわよ。よいしょっと。 |
魔理沙 | あちちっ!!4) こんなに激しかったか!? |
霊夢 | 前より面倒な気がするわね……。さっさと降りましょ。 |
魔理沙・霊夢 | (地獄の底まで降りていく) |
さとり | 蓋を開けてはダメ……。誰も止められなくなってしまう……。 |
キャラ | セリフ |
---|---|
地底 | |
魔理沙 | 地獄の底に近づいているせいか……、ものっすごく暑いな……。 |
(陰陽玉が反応する) | |
文の声 | お二人のご様子を見てると私まで暑い気がして、焼き鳥になっちゃいそう……あれ……? |
文の声 | あれ? 交信の調子が……きこえ……ます……?もしも……、もしもーし……!? |
(陰陽玉が反応しなくなる) | |
魔理沙 | ……ん? 交信が切れたのか?地獄の奥深くまで来たからかな? |
霊夢 | 変ね。前は、こんなことなかったのに……。 |
(誰かが歩いてくる) | |
にとり | そこの黒いのと赤いの! 止まりなさーい! |
霊夢 | 再上映は、前と少しだけ違うんだったわよね?これじゃ全然違うじゃないの。 |
魔理沙 | たしかに、この二人は地底にいなかったよな……。なんで、今回はいるんだ? |
パチュリー | ……今回? なんの話? |
にとり | 私は、超高温を半永久的に生み出すっていう、核融合エネルギーに興味があってね。 |
にとり | 計画に協力すれば、その力を使わせてくれるってある人に言われてさ。それで来たんだ。 |
パチュリー | 私も、協力すれば面白いことがあるって聞いたの。なかなか魅力的な計画なのよね。 |
にとり | なー。アンタら、核融合を止めに来たんだろ?なら私たちが、ぎったんぎったんにしてやる! |
魔理沙 | ……計画? ともかく、下で誰かが神の力を暴走させているってことは変わらないみたいだな。 |
霊夢 | めんどくさいわねえ……。早く済ませるわよ。 |
魔理沙 | よし、いっくぜー! |
キャラ | セリフ |
---|---|
地底 | |
(打撃音) | |
にとり・パチュリー | (倒れる) |
霊夢 | 二人がかりでも、なんてことなかったわね。にしても、黒幕はいったい誰なのかしら? |
魔理沙 | 地底まで、もうすぐだ。早く、自分の目で直接たしかめてやろうぜ! |
魔理沙・霊夢 | (地底に向かって歩いて進んでいく) |
灼熱地獄 | |
魔理沙・霊夢 | (地底に到着する) |
霊夢 | 最深部に着いたわね。さあ黒幕、出てきなさい! |
??? | (歩いてくる音) |
??? | やはり、ここまで辿り着きましたか。さすが私が見込んだお人ですね。……霊夢さん。 |
魔理沙・霊夢 | (振り向く) |
魔理沙 | お前は……、天狗!!なんで、お前がここに……? |
魔理沙 | この気配……、フランと同じユメミタマの……。 |
霊夢 | つまり、アンタがこの再上映異変の核ってことね。 |
文 | ええ。ただし今の私は、ただの鴉天狗ではない。八咫烏の力を手に入れた、そう……。 |
文 | ハイパーノヴァ・ゴッドクロウ射命丸です! |
文 | ふふふ……、この時を待っていたんですよ。お話ししましょう。我が計画のすべてを! |
キャラ | セリフ |
---|---|
灼熱地獄 | |
魔理沙 | 天狗!なんでお前が、八咫烏の力を持っているんだ? |
文 | 前に話しませんでした?5)ご存じの通り、神から力をいただきましてね。 |
文 | 山の神が、山に産業革命を起こすべく、この力を地獄鴉に与えようとしていたのです。 |
文 | 私は、鳥頭の妖怪より博識な天狗のほうが、力をうまく扱えると神を説得し、譲り受けました。 |
霊夢 | なるほど。今回の再上映では、そこが違ったのね。 |
文 | でも私は、産業革命なぞ、どうでもよかった。ある計画のために、神の力が必要だったのですよ。 |
文 | 幻想郷をさらに盛り上げるための計画。……それは! |
霊夢 | それは……? |
文 | 私、射命丸文自身が、幻想郷史上最大最高のスクープになることです! |
文 | 神の力でマグマを操って幻想郷へ侵攻し、その様子を新聞で大衆に見せつけるのですよ! |
魔理沙 | ……は? |
文 | 読者が求めるのは、刺激的な記事! それに応えるため、私は偽りの記事もよく書きました! |
文 | しかし、虚構ばかり書くのは、つまらない!私は、本物の大事件を書きたいんですよ!! |
霊夢 | アンタ、嬉々として私の捏造記事を書いていたじゃないの。 |
文 | 力を手に入れた私は、協力者に声をかけ、さっそく地獄に乗り込みました! |
文 | そして灼熱地獄に降り、いざ幻想郷!!そう気合を入れたところで……、 |
文 | さとりに閉じ込められてしまいました。いやあ、蓋を閉められたのには参りましたよ。 |
霊夢 | それで、私たちを利用したってことね。地上へ出るために、さとりを敵と思い込ませて。 |
文 | ええ。一方のさとりたちも、あなたを敵と思って対抗してくれましたし、すべて計画通りでした。6) |
文 | おかげで私は本懐を遂げられます!そうだ!記事のタイトルは、こんなのでどうでしょう? |
文 | 『溶岩侵攻の犯人、火柱に立つは主筆自身!!』 |
魔理沙 | 天狗のくせに、ベラベラ喋りやがって。なあ霊夢、もうコイツやっちまおうぜ。 |
文 | いやいや、そうおっしゃらずに……。あなたがたには感謝しているんですよ? |
文 | お二人の反応を見て、手応えを感じました。幻想郷中が驚嘆すること間違いなしです! |
文 | お礼といってはなんですが、お二人のご活躍を新聞で大きく取り上げることをお約束します。 |
霊夢 | 遠慮しとくわ。アンタの茶番は、もう終わりよ。 |
魔理沙 | 話が長くて、こっちはウンザリしてんだよ。ダンマクカグラで終わらせてやる! |
文 | 邪魔をするなら仕方ない。でも、いいですね! |
文 | 博麗の巫女を倒したとあらば、幻想郷では相当のスキャンダルになりますからねぇ!! |
キャラ | セリフ |
---|---|
灼熱地獄 | |
(灼熱地獄の辺り一体の光度が落ちる) | |
魔理沙 | 温度が下がってきたな。まだまだ暑いけどさ。 |
霊夢 | これで、再上映異変も解決ということかしら。ユメミタマも浄化されたようだし。 |
文 | おや、私はここでなにを……? |
魔理沙 | お、起きたか。今回も、ユメミタマに憑かれていた時のことは、覚えていないみたいだな。 |
霊夢 | いいわ。アンタがしたこと全部言うから、耳の穴をかっぽじって、よーく聞きなさい。 |
文 | わ、私がそんなことを?信じられませんね……。 |
文 | 自分に記憶にない、認知していない出来事を認めろと言われましても……。 |
霊夢 | 自分に都合が悪いからって、なかったことにしたら真実を追求する新聞記者の風上にも置けないわよ? |
文 | うっ……。そう言われると、そうですね。再上映異変か……、興味深い話ですね。 |
文 | 記者として、この異変の真相を追いかけねば!よし! 隅々まで新聞記事にしちゃいますよー! |
文 | 霊夢さん! この異変を解決した人間としてインタビューさせていただきます! |
魔理沙 | ユメミタマに憑かれているときとあんま変わっていないな。 |
霊夢 | コイツは、もともと新聞に憑りつかれているのよ。私たちも、憑りつかれる前に帰りましょ。 |
魔理沙 | そうだな! 間欠泉でも眺めながら、冷たいお茶でも飲むか。 |
魔理沙・霊夢 | (去っていく) |
文 | ちょっと!取材はまだ終わってませんよ!トコトン調べさせていただきますからねー!! |
文 | (霊夢たちを追いかけていく……) |