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====== スポットエピソード：華扇の屋敷 ======


ハコニワのスポットエピソード「華扇の屋敷」の会話です。

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===== 華扇の屋敷 =====

====道場の雨と赤い雲====
^ キャラ  ^ セリフ  ^
^         仙界　華扇の道場         ||
^華扇　　　|さて、と。今日は動物たちに稽古をつけて……、時間が余ったら、神社に顔でも出そうかしら。|
^華扇　　　|         （外に出る）         |
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^華扇　　　|あら、霧雨が降ってきたわね。……って、ええ！？|
^華扇　　　|赤い雲？　なんで、こんなものが私の仙界に……。　これは、ただごとじゃないわね。|
^華扇　　　|         （仙界を出発する）         |
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^華扇　　　|赤い雲がかかっているのは、山の一部と仙界のみ。問題は、霧雨に混じっている妖力ね。|
^華扇　　　|このままだと、動植物に異常が起こるかも。早めに片付けたいけど……。|
^華扇　　　|         （再び歩き出す）         |
|         （暗転）         ||
^霊夢　　　|も、なによこの雨。まどろっこしいわね！　どうせ降るなら、もっとザーザー降りなさいよ！|
^あうん　　|土砂崩れが起こるよりは、ましかも。でも、この湿気の中、山登りはちょっと……。|
^美鈴　　　|で、本当にこっちにあるの？　仙界の入り口ってのは。|
^霊夢　　　|いや、私も行き方は知らないんだけど。たしか、この辺だったと思うんだけどなー。|
^美鈴・あうん|         （しょんぼり）         |
^華扇　　　|ちょっと、そこ！　何をしてるの！|
^華扇　　　|         （駆け寄る）         |
^華扇　　　|この霧雨の中、山を登ってくるなんて。まさか、貴方たちがこの異変の犯人かしら？|
^霊夢　　　|わっ、ちょうどよかった〜！　今ね、この雲を消し去るために仙界に向かってたのよ！|
^霊夢　　　|いったん雨宿りもしたいことだし、早く案内してちょうだい！|
^華扇　　　|は、はぁ。本当かしら……？　まあいいわ、ついてきて。|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^あうん　　|わぁー、ここが仙界かぁ！　赤い雲のせいで、景色はイマイチだけど。|
^華扇　　　|びちょびちょのところ悪いけど、さっさと状況を説明してくれる？|
^霊夢　　　|ま、まあまあ。まずは雲をなんとかするわ。いま用意するから、ちょっと待ってて……。|
^華扇　　　|その歯切れの悪さ……、やっぱり原因は貴方ね？　洗いざらい話しなさい！|
^霊夢　　　|うぐ、わかったわよ……。そもそもの発端は、最近、日照りが続いていたことなんだけどね。|
^霊夢　　　|それを解消するのにさ、以前、パチュリーが魔法で雨雲を作っていたのを思い出したのよ。|
^霊夢　　　|で、他の雲と見分けがつくように赤色の雲を作って見てもらったんだけど……。|
^美鈴　　　|パチュリー様、直後にダウンしちゃいまして。制御を失った雨雲を、我々で払っているんです。|
^霊夢　　　|一応、ほとんどは消したんだけど、思ったより雲が巨大化しててね……。|
^あうん　　|消しきれなかった部分が、妖力を含みながら山へ、そして仙界へと流れてしまったんです。|
^華扇　　　　|はぁー……、事情はわかりました。それで、どうやってあの雲を消すつもり？|
^霊夢　　　|         （何か取り出す）         |
^霊夢　　　|今から、やってみせるわよ。よーし、準備できた！|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^華扇　　　|お札？　そんなものをまとって、どうしようっていうの？|
^霊夢　　　|まあ、見てなさい。このお札には緋想の剣のパワーが込められているんだから。|
^霊夢　　　|         （お札をかざす）         |
^霊夢　　　|緋想の剣は、人の気質を開放する。私の気質はズバリ……、快晴！！|
|         （一気に晴れていく）         ||
^華扇　　　|すごい、雲が消えていく！　これが気質の力か……！|
|         （一気に雲が消えていく）         ||
^霊夢　　　|ふー、なんとかなったわね。あの天人をおだてまくった甲斐があったわ。|
^華扇　　　|きちんと解決策を用意してくるとは、お見事。……でも、それとこれとは話が別よ。|
^華扇　　　|人々のために日照りを解消すると言う心意気はいいですが、もっと後先を考えて行動を……。|
^霊夢　　　|あーーっと！　そういえば仙界の外も、ちゃんと晴れているか心配ね！　あうん、美鈴、行くわよ！|
^霊夢　　　|         （走り出す）         |
^あうん　　|えー！　ちょっとゆっくりしたかったけど……。あ、待ってくださーい！|
^あうん　　|         （霊夢を追いかけて走り出す）         |
^美鈴　　　|やれやれ……。騒がしくて、すみませんね。いや、貴方は慣れてるか。では、失礼します。|
^美鈴　　　|         （霊夢たちを追いかけて走り出す）         |
^華扇　　　|もう、困ったものねぇ。……あら？|
^華扇　　　|今、向こうのほうに赤いものが流れていったような……。|
^華扇　　　|まったく、詰めが甘いんだから。ま、あの程度なら、すぐに消えるでしょう。|


====道場へのなが〜い道のり====
^ キャラ  ^ セリフ  ^
^         華扇の道場         ||
|         （鳥の羽音）         ||
^華扇　　　|あら、竿打。どうしたの、そんな困った顔して。んー、なになに……。|
^華扇　　　|えっ！？　霊夢たちが、誰が仙界に一番乗りできるかのレースをしている！？|
^華扇　　　|まあ、方術を突破するのは無理だろうし……。放っておけば、そのうち諦めて帰るでしょう。|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^華扇　　　|……はあ！？　数時間経ったのに、まだやってるの！？|
^華扇　　　|仕方ない……。遭難されても困るし、案内役を派遣しましょう。|
|         （暗転）         ||
^霊夢　　　|はぁ、はぁ……。仙界の入り口とやらは、ほんっっとーーーに見つからないわね……。|
^霊夢　　　|ああ、お腹すいた……。あうんと咲夜は、もうたどり着いたのかしら。|
|         （暗転）         ||
^あうん　　|うーん。この間はここで仙人さんに会って、そこからすぐお屋敷に着いたのに。おっかしいなー。|
^あうん　　|もう疲れてきちゃった。帰ってもいいかしら……あら？|
^仔犬　　　|ワンワン！|
^あうん　　|あら〜〜、かわいいワンチャン！こんな所でどうしたの？　貴方も迷子？|
^仔犬　　　|ワン、ワオーン！|
^仔犬　　　|         （唐突に駆け出す）         |
^あうん　　|あ、山奥は危険よ！　もう！ちょっと待って〜〜〜！！|
^あうん　　|         （仔犬を追って走る）         |
|         （暗転）         ||
^咲夜　　　|まさか、こんなに見つからないとは……さすがに想定外ね。|
^咲夜　　　|念のため、サンドイッチを持参してよかったわ。さて、と。腹ごなしも済んだし、行きますか。|
|         （何かが光る）         ||
^咲夜　　　|ん？　あそこで光っているのは、イタチ？　いや、ヤマネ？　まさか、新種の動物かしら。|
^咲夜　　　|ちょっと失礼。……痛っ！　電気をまとってるなんて、珍しいじゃない！|
^？？？　　|         （駆け出す）         |
^咲夜　　　|この際、仙界は諦めて……、お嬢様の手土産に、お前だけでも連れて帰る！|
^咲夜　　　|         （？？？を追いかける）         |
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^咲夜　　　|やーっと捕まえた！　まったく、厄介な電気だったわ！　……あれ、ここは？|
^あうん　|あ、咲夜さーん！　咲夜さんも着いたんですね！　ここが、例の仙界ですよ！|
^咲夜　　　|いつの間に……。確かに仙界らしい穏やかな雰囲気ね。霊夢は？|
^あうん　　|霊夢さんは、まだみたい。えへへ、レースは私が一番乗りですね〜♪|
|         （暗転）         ||
^霊夢　　　|なんで山奥に、虎がいるのよ〜〜〜！！|
^咲夜　　　|この際、仙界は諦めて……、お嬢様の手土産に、お前だけでも連れて帰る！|
^霊夢　　　|         （全力で逃げる）         |
^霊夢　　　|ぎゃっ！　こっちには蛇！？　ま、待って待って、追いかけてくるな〜〜っ！！|
^霊夢　　　|         （全力で逃げる）         |
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^霊夢　　　|はっ、はぁ……。もうダメ……、ぐぅ。|
^霊夢　　　|         （倒れる）         |
^あうん　　|わっ！　霊夢さん、大丈夫ですか！？　霊夢さーん！|
^華扇　　　|やっと着いたわね。皆さん、私の道場へようこそ。……あれ？　霊夢は？|
^咲夜　　　|ああ、貴方がここの仙人だったのね。　霊夢は、その……貴方の足の下に。|
^華扇　　　|         （急いで降りる）         |
^華扇　　　|あわわ……。|
|         （暗転）         ||
^あうん　　|なるほど〜。　この子たちは、ここのペットだったんですね。|
^咲夜　　　|気付かない内に、案内されていたとはね。残念だけど、お嬢様への手土産は諦めましょう。|
^霊夢　　　|なんで私に対してだけ、やたら手荒いのよ……。|
^華扇　　　|貴方が小動物を追いかけるとは思えなくて。ところで、なんでレースを？|
^霊夢 ＆ 咲夜|なんでだっけ？|
^あうん　　|お二人が喧嘩したからですよー！まず、咲夜さんが神社に訪ねてきて……。|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
|         （回想）         ||
|         （博麗神社）         ||
^霊夢　　　|はあ？　仙界へ行きたいですって？|
^咲夜　　　|ええ。せっかくお嬢様からいただいた休暇だし、行ったことのない場所に行きたいと思って。|
^咲夜　　　|先日、うちの門番と仙界に行ったそうじゃない。私のことも、連れていってくれないかしら？|
^霊夢　　　|んなこと言われても……。行き方なんて、知らないわよ。|
^咲夜　　　|はあ？　貴方、何度も行ってるんでしょ。それなのに、道案内もできないわけ？|
^霊夢　　　|仙人の術で、入り口が隠されてるのよ！何よ、あんたになら見つけられるって言うの？|
^咲夜　　　|まあ、貴方よりは優秀ですからね。サクッと見つけてみせますわ。|
^霊夢　　　|フン！　そこまで言うなら、どっちが先に見つけられるか、勝負よ！|
^霊夢　　　|あうん、あんたも参加しなさい！この間いっしょに行ったし、行けるわよね！|
^あうん　　|ええ〜！　なんで私まで〜〜〜！？|
|         （回想終了）         ||
^華扇　　　|いつも通りのしょうもない理由で、逆に安心したわ……。|
^咲夜　　　|そんなことより。ねえ、ここ道場なんでしょう？せっかくなら、修行させてもらえないかしら。|
^あうん　　|わ、いいですね〜！私も仙人の修行、体験してみたいです！|
^霊夢　　　|ゲッ。あんたたち、正気？　私は絶対にごめん……。|
^華扇　　　|あら、いい心掛けじゃない！　もちろん大歓迎よ！　霊夢、貴方もね。|
^霊夢　　　|うげぇ〜〜！　動物園修行は、もうこりごりよぉ……！|


====仙界の料理はどんな味？====
^ キャラ  ^ セリフ  ^
^         華扇の道場         ||
^華扇　　　|ここの修行は、一筋縄ではいかないわよ。まずは座禅。何があっても心を乱さないこと！|
|         （何かが周りを動き回る）         ||
^霊夢　　　|うう、またこれか……。耳元で小鳥が飛び回ってて、集中できない〜。|
|         （何かが周りを動き回る）         ||
^咲夜　　　|この音は、蛇かしら……。確かに、これは少々……。|
|         （何かが周りを動き回る）         ||
^あうん　　|ひっ！　何かが足に触りましたよ！？　これって大丈夫……あいたっ！|
^華扇　　　|         （あうんを叩く）         |
^華扇　　　|そこ、心を乱さない！　次は動物が噛みつくわよ！|
^あうん　　|ひぃ〜〜〜！|
|         （暗転）         ||
^華扇　　　|次は滝行です。引き続き、精神統一を。|
^あうん　　|         （水に触れる）         |
^あうん　　|ひーっ！　冷たい！この中に入るんですかー！？|
^華扇　　　|もたもたしてると、この子に襲われるわよ。|
^虎　　　　|グルルル……。|
^咲夜　　　|くっ！　やるしかないようね！|
^咲夜　　|         （意を決して滝に入る）         |
^霊夢　　　|もぉ〜〜！これだから動物園修行は嫌なのよ〜〜〜！！|
|         （暗転）         ||
^華扇　　　|お疲れ様。さ、温まって。次の修行は……ん？　霊夢は？|
^あうん　　|あれ？　着替えのあと、いち早く戻っていきませんでした？|
^咲夜　　　|アイツ、さては逃げたわね。|
^華扇　　　|はぁーー、まったく……！　まあいいわ。今は、貴方たちの修行に集中しましょう。|
^華扇　　　|次は、山で食材探しをしてもらいます。大体の場所は、動物たちが案内してくれるわ。|
^咲夜　　　|食材探し、ですか。突然、修行のテイストが変わりましたね。|
^華扇　　　|え、ええ。これが貴方がたの夕飯になりますから、しっかりね。|
^あうん　　|わっ、いいものを探してくれば、その分いいご飯が食べられるわけですね！　がんばろ！|
^咲夜・あうん|         （食材探しに出かける）         |
^華扇　　　|ふう。本来の修行内容ではないから、ちょっと申し訳ないけど……。|
^華扇　　　|最近、動物たちの食材調達が上手くいかないのよねぇ。|
^華扇　　　|私が家を空けることも多いし、修行不足ね……。今日は、あの二人に頑張ってもらいましょう。|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^あうん　　|わぁ、美味しそう〜〜！！　豪華・山の幸てんこ盛りご飯、ですね！|
^華扇　　　|こんなにたくさん。素晴らしいわ！　お二人の修行の成果です。さあ、いただきましょう！|
^咲夜・あうん・華扇|         （手を合わせる）         |
^咲夜　　　|もぐもぐ。ふむ、なるほどなるほど。これは……。|
^咲夜　　　|微妙ですね。|
^華扇　　　|んん、確かに、これはイマイチ……。|
^あうん　|山菜もきのこも採れたてなはずなのに、どうして、こんなに美味しくないの……？|
^咲夜　　　|どれも絶妙に旬を逃していましたし……。私はまあ、これはこれで悪くないと思いますが。|
^あうん　　|うう、これが私たちの修行の成果……。こんなのあんまりですよぉ……。|
^華扇　　　|うっ、申し訳ないわ。おかしいわね、見た目は完璧にできたのに……。|
^華扇　　　|（やはりこの手では、何かを創り上げるのは難しいのかしら……）|
^咲夜　　　|茨華扇、台所をお借りしますわ。この料理、少々アレンジさせていただきます。|
^咲夜　　　|         （台所へ向かう）         |
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^咲夜　　　|先ほどの料理に、ちょっとだけ手を加えました。どうぞお召し上がりを。|
^あうん・華扇|         （料理を食べる）         |
^あうん　　|えっ！？　お、美味しい！さっきまでの味と、全然違う！！|
^華扇　　　|これ、香りを強めるために、葉を潰したのね。それにこっちは食感を……見事なアレンジだわ！|
^咲夜　　　|お褒めにあずかり光栄です。紅魔館のメイドたるもの、これくらいお手の物ですわ。|
^咲夜　　　|さあ、まだまだありますよ。いっぱい食べて、英気を養いましょう！|
^あうん　　|わぁ〜、いっぱい採ってきてきてよかった！咲夜さんも、早く一緒に食べましょ！|
^華扇　　　|少しのアレンジで、ここまで美味しくなるとは。人間の知恵は偉大ですね。ん〜、美味しいっ！|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
|         （鳥の声）         ||
^華扇　　　|さて。お二人とも、修行お疲れ様でした。短い間でしたが、いい顔になったように見えます。|
^咲夜　　　|ええ。たいへん身になりましたわ。今度はうちの門番にも、修行をつけてくださいな。|
^あうん　　|色々あったけど、なんだかんだ楽しかったです！次は霊夢さんのことも、頼みますね！|
^華扇　　　|ふふ、もちろんよ。その時はちゃんと迎えに行くので、安心してね！|


====武人の心は種族を超えて====
^ キャラ  ^ セリフ  ^
^         華扇の道場         ||
^美鈴　　　|居眠りする根性を叩き直してもらえだなんて、咲夜さんの鬼ぃ〜……。|
^華扇　　　|オホン。頼まれたからには、みっちり鍛えますよ、よろしくね。|
^美鈴　　　|はぁー。よろしくお願いします。あれ？今日は紅白巫女もいるって聞いてたような。|
^華扇　　　|霊夢はちょっと、捕まらなくてねぇ。なので、今日は貴方と一対一ね。|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^華扇　　　|みっちり鍛える、なんて言ったものの……。|
|         （回想）         ||
^美鈴　　　|         （動物の声に微動だにせず居眠り……？）         |
^美鈴　　　|         （滝行の冷たさに微動だにせず居眠り……？）         |
|         （回想終了）         ||
^華扇　　　|動物のうるささにも、水の冷たさにも一切動じぬ胆力……。|
^華扇　　　|なんて素晴らしいの！　ああ、休憩後の修行内容は、どうしようかしら。……あら？|
^美鈴　　　|         （動物たちが集まっている）         |
^華扇　　　|いつの間にか、動物たちと仲良くなったのね。何してるの？　それは……太極拳かしら？|
^美鈴　　　|そうですー！　型を構えていたら、みんなが集まって来たので、いっしょにやってました。|
^華扇　　　|見かけないものだから、みんな気になったのね。すっかり懐かれていて、すごいわ。|
^美鈴　　　|へへ……褒めても何も出ないですよ〜。ま、武道は私の得意分野ですから！|
^華扇　　　|そうだ！　貴方がよければだけど……、この子たちに、稽古をつけてくれないかしら。|
^美鈴　　　|稽古、ですか？　理由をお聞きしても？|
^華扇　　　|実は最近、修行不足で……。この子たち、少し怠け癖がついちゃったみたいなのよ。|
^華扇　　　|貴方の指導と太極拳なら、みんなも喜んで稽古に励んでくれるかなって。どうかしら？|
^美鈴　　　|なるほど〜。私も楽しいので、大歓迎ですよ！　よーしみんな、続きをしますよ〜！|
^美鈴　　　|         （走っていく）         |
^華扇　　　|武道に励む動物たち、凛々しい顔をしているわ。これで、いい方向に進むといいんだけど。|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^美鈴　　　|よし、今日はここまでにします！　皆さん、お疲れ様でした！|
^美鈴　　　|ふぅー、動物に稽古なんてはじめてだったけど、一生懸命励んでくれる、いい子ばかりですね！|
^華扇　　　|ありがとう！　動物たちは……あらあら、みんな、まだできるぞって顔してるわね。|
^華扇　　　|……よし！　そんな貴方たちには、今日の食材探しをしてきてもらうわ！|
^華扇　　　|夕飯までには戻ってきてね。　頼んだわよー！|
^動物たち　|ウキー！|
^動物たち　|         （食材を探しに走っていく）         |
^華扇　　　|よしよし、行ったわね。貴方が鍛えた成果、見せてくれるかしら！|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^美鈴　　　|動物たち、遅いですねぇ。どうしたんでしょう……。|
^華扇　　　|やっぱり、まだ早かったのかしら。仕方ないわ、探しに……。|
^美鈴　　　|あっ！　帰ってきたみたいですよ！　……ってあれは、人間を連れてる！？|
^動物たち　|         （駆け寄ってくる）         |
^動物たち　|キキッ！|
^遭難者　　|おお、民家だ。それに人の姿も……！お前たち、本当にありがとう！！|
^動物たち　|ウキキ！|
^華扇　　　|あの、そこの方、どうされました？|
^遭難者　　|ああ、実は守矢神社から帰る際、道に迷ってしまいまして……。|
^遭難者　　|そんな時、この子たちが助けてくれたんです！木の実を持ってきてくれたりして。|
^遭難者　　|さらに人のいる場所に案内してくれるとは！　すみませんが、お助けください……！|
^華扇　　　|なんとまあ！　それは大変でしたね。さあ、一旦こちらで、お休みになってください。|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^華扇　　　|あの男性は、別室で寝てるわ。ごめんなさいね。ありもののご飯になっちゃって。|
^美鈴　　　|いえいえ！　それよりも、遭難者を助けるなんてあの子たち、お手柄じゃないですか！|
^華扇　　　|本当にね。でも、人助けなんて教えてないのに、どうしたのかしら。|
^美鈴　　　|それはきっと、日頃、あなたが霊夢たちを助けるのを見てたから、見習ったんですよ。|
^美鈴　　　|弱きものを助ける精神。武道は身体だけでなく、心も鍛えますから！|
^美鈴　　　|……ふふ、なるほどね。やっぱり、貴方に稽古を頼んで、よかった。|
^華扇　　　|たまにでいいから、また稽古をつけに来てくれたら、嬉しいわ。|
^美鈴　　　|ええ、もちろんですよ！　あ、でもそれは紅魔館の主、レミリア様にご相談ください！|
^華扇　　　|あの吸血鬼のお嬢様に、か。はは、交渉には難儀しそうだわ……。|


====道場を照らす虹の光====
^ キャラ  ^ セリフ  ^
^         華扇の道場         ||
|         （美鈴の周りに集まる動物たちの声）         ||
^華扇　　　|うん。門番さんと動物たちの稽古は、順調そうね。あとは……。|
|         （鳥の羽音）         ||
^華扇　　　|竿打、運んで来てくれてありがとう。さあ霊夢、よく来たわね！|
^竿打　　　|         （霊夢をおろす）         |
^霊夢　　　|うう、ついに捕まっちゃった、こないだの遭難者の話だけ聞いたら帰りたいんだけど……。|
^華扇　　　|いいえ、今日こそは修行に励んでもらいます。あうんからも、頼まれているのでね。|
^霊夢　　　|ぐ、あうんのヤツ……。もーー、わかったわよ！　やってやろうじゃないの！|
^華扇　　　|今回は、見張りを強化します。逃げようなんて、考えないように！|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^霊夢　　　|滝行、終わったわ。う〜、さむっ。そういえば、なんで美鈴は一緒じゃないのよ。|
^華扇　　　|美鈴さんは、動物への稽古がメインですから。それでもたまに、修行もしてるみたいだけど。|
^霊夢　　　|へぇー。稽古しつつ修行なんて、あの居眠り門番も、案外真面目なのねぇ。|
^華扇　　　|貴方にも、見習ってほしいものだわ。さて、休憩したら次は道場脇の竹林に行くわよ。|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^霊夢　　　|伸びすぎた竹の伐採って……。雑用、押しつけられてない？　これ。|
^仔犬　　　|ワンワン！|
^霊夢　　　|文句言うな、って顔ね。はいはい、わかったわよ〜。……ん？|
|         （空を切り裂くような鋭い音）         ||
^霊夢　　　|今の音って……え、仙界って雷鳴るの？　わっ！　雨降ってきた！|
^霊夢　　　|雨なら、中断しても仕方ないわよね！　急いで道場に戻ろうっと！|
^霊夢　　　|         （走って道場に戻る）         |
|         （華扇の道場）         ||
|         （強い雨音）         ||
^霊夢　　　|うわっ、土砂降りになってきたわね！というか、この赤い雲って……！|
^華扇　　　|         （急いで駆けてくる）         |
^華扇　　　|霊夢、ちょうどよかった！　この雨雲、おそらくこの間の消し残しだわ！|
^華扇　　　|きっと仙界のどこかで大きくなって、戻ってきたのね。急いで対処してちょうだい！|
^霊夢　　　|ええっ！？　そんなこと、急に言われても……！　無理よ、今日はなんの準備もしてないし！|
^霊夢　　　|これから天子を探して緋想の剣を、ってなると、時間がかかるわよ。どうする？|
^華扇　　　|参ったわね、この間よりも雨が含む妖力が強いみたい。仙界の中で、早めに片付けたいのだけど……。|
^美鈴　　　|……今の私になら、霊夢の気質を、開放できるかもしれません。|
^霊夢　　　|ほんとに！？　確かにあんた、気を操れるけど……そんなパワー、あったっけ？|
^美鈴　　　|仙界修行により、力が高まっているのを感じるわ。仙人と動物たちの力を合わせれば、あるいは……|
^華扇　　　|一か八か、試してみる価値はありそうね。そうと決まれば、みんな！　全員集合よ！！|
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
|         （全員が集合する）         ||
^霊夢　　　|私の方は、いつでもオッケーよ。さあ、来なさい！|
^美鈴　　　|皆さん、準備はいいですか。いきますよ…… ハァァァァァアア！！！|
^霊夢　　　|         （気合を入れる）         |
|         （霊夢の気質が開放される）         ||
|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　||
^霊夢　　　|ホ……、ホントに晴れた……。|
^華扇　　　|まさか、一瞬で晴らすなんて……！あ、空に虹が出てるわ。|
^美鈴　　　|綺麗ですね〜。　いやあ、うまくいってよかった！|
^華扇　　　|今回は、消し残しもないようね。すごいわ美鈴、貴方のおかげよ！|
^美鈴　　　|華扇さんや動物たち、みんなのおかげです！　一人じゃできませんでしたから。|
^華扇　　　|貴方が稽古をつけてくれたから、動物たちだって力を貸してくれたのよ。本当に、ありがとう！|
^美鈴　　　|これも修行の成果ですよ！　私だけじゃなく、みんなのね。|
^動物たち　|ウッキー♪|
^霊夢　　　|ちょっと〜、私のことも褒めてくれても……。いやまあ、何もしてないんだけど。|
^霊夢　　　|それより、これが修行の成果だって？　いやいや、まさかね。|
^霊夢　　　|気質を自分で制御できれば、快晴を司る巫女として、大活躍間違いなし……。|
^霊夢　　　|見返りとしては充分ね。私も修行、がんばってみようかしら。ふふっ♪|
^華扇((ナレーション))|しかし、霊夢の打算的な考えで修行が上手くいくはずもなく……。|
|         （暗転）         ||
^華扇((ナレーション))|またしても、道場から逃げ出すことになるのであった。|
|         （暗転）         ||
^霊夢　　　|もぉ〜〜〜！！　やっぱり修行はこりごりよぉ〜〜〜〜！！！|